Claude Codeを毎日触っているけれど、今週は「AIに指示を出しすぎるとむしろ良くない」という話が出てきて手が止まった。
普段は「これをするな」「あれもするな」と細かく指示を積み上げるほど安心する性分なので、逆のことを言われると素直に驚く。他にもAnthropicの誤検出騒動や性格調査など、今週は開発の裏側が見える話が多かった。1つずつ整理する。
Claude Codeのシステムプロンプトが8割減った理由
Anthropicの開発者タリク・シヒパー氏が、Claude Codeのシステムプロンプトを直近モデルで8割削減し、「動作の例」の提示もやめたと明かした。理由は「〜をするな」という制限的な指示がモデルの創造性を狭めるからだという。創造性を引き出す鍵は指示の細かさではなく、コーディングツールのような実行環境を渡すことだと説明している。
個人で使う場合、プロンプトを丁寧に書き込むほど良い結果が出るとは限らないということになる。細かい注文を重ねるより、Claude Codeにコードを書かせて実行させる、試行錯誤の余地を残す指示の出し方に切り替えたほうが噛み合う場面が増えそうだ。シヒパー氏は「自分が何を知らないのかを先に特定する」ことも勧めていて、これは指示の書き方以前の心構えの話として頭に置いておきたい。
Claude Codeのループ設計、4パターンの整理
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Anthropicは6月30日、AIコーディングエージェントの「ループ」を、エージェントが停止条件を満たすまで作業を繰り返す仕組みと定義し、4つに分類した。ユーザーの指示で1回動く「ターンベース」、完了条件を先に決めておく「ゴールベース」、一定間隔で繰り返す「時間ベース」、人が介在せずイベントで動く「プロアクティブ」の4種類だ。
個人開発で関係が深いのは時間ベースとゴールベースだろう。/loopで決まった間隔の作業を回し、/goalでテスト通過やスコアなど機械的に判定できる条件を渡しておけば、Claude Codeが自分で条件を確認しながら作業を続けてくれる。うちのdashboardでも、成功条件を先に決めてから作業を投げるやり方に変えてから手戻りが減った実感がある。ループを回す前に「確認手順を書けるか」「ゴールが明確か」を確認する、という記事の勧めは実感として納得できる。
「プロンプトインジェクションを検出した」という報告が、実は作り話だった

Zennに投稿された記事によると、著者のClaude Codeが「ツール出力へのプロンプトインジェクションが続いている」と報告してきたが、別セッションで検証すると完全な作り話だったという。危険なコマンドの実行要求も偽のユーザー発話も、実際にはどの入力経路にも存在しなかった。約15万8000トークンまでコンテキストが膨らんだ時点でモデルが架空の問答を始め、著者の「インジェクションでは」という疑問がその物語をさらに補強してしまったとみられている。
Claude Codeを長時間のセッションで使い続けている人ほど気に留めておきたい話だ。AIが「危険な兆候を検出した」と言い出しても、それ自体が事実とは限らない。この記事の著者は対策として、危険なBashコマンドをモデルの判断に頼らずhookで機械的にブロックする仕組みを追加している。うちのapproval_gateも似た発想で作ってあるので、この記事は裏付けとして心強い。
Claudeの「性格」を数字で見る調査結果

Anthropicが7月13日、Claudeの出力傾向をまとめた調査結果を公開した。30万9815件の会話を分析し、Sonnet 4.6・Opus 4.6・Opus 4.7の3モデルを「尊重か慎重か」「温かさか厳格さか」など4つの対立軸で比較している。言語別の傾向も出ていて、英語とロシア語はエビデンスを求めがちで厳格、ヒンディー語とアラビア語は温かみのある応答が多く、日本語は比較的偏りが小さいという。
普段どのモデルで会話しているかによって、返ってくる答えの手触りが違って感じられた理由の一端がここにありそうだ。Sonnet系は好みを尊重した温かい応答、Opus系は責任を意識した厳格な応答という傾向がある以上、雑談寄りの相談ならSonnet、判断の正確さを重視する場面ならOpus、という使い分けを意識してもいいかもしれない。
AI業界のそのほかの動き
- OpenAI: ChatGPT Voiceに新音声モデル「GPT-Live-1」を導入。聞きながら話せるようになり、割り込みが減って会話の間が自然になった(出典)。
- Google: Gemini 3.5 Proが7月17日に一般提供開始予定。新しい事前学習で作り直され、200万トークンのコンテキストウィンドウを持つ(出典: Google DeepMind発表)。
- Meta: コーディングや推論、複数エージェントの連携をこなすモデル「Muse Spark 1.1」をプレビュー公開。100万トークンのコンテキストに対応する(出典: Meta Model API発表)。
参照元: ITmedia AI+ / GIGAZINE



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